マダニによる感染症にご注意を
更新日:2018年2月7日
5月19日、重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTSの患者が、福岡県内で初めて確認されました。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
SFTSとは
SFTSの主な感染原因は、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するとされています。(すべてのマダニがこのウイルスを持っているわけではありません。)
そのため、患者はマダニの活動期である春から秋にかけて発生しています。現在有効なワクチンや抗ウイルス薬等の特異的な治療薬はなく、対症療法が主体になります。
SFTSの潜伏期間、症状
潜伏期間:6日から2週間です。
症状:発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)を主徴とし、時に、頭痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを伴います。血液所見では、血小板減少(10万/立方ミリメートル未満)、白血球減少(4,000/立方ミリメートル未満)、血清酵素(AST、ALT、LDH)の上昇が認められます。致死率は10%から30%程度です。
マダニ
マダニはマダニ科のダニ類の総称で、食品等に発生するコナダニ類や衣類や寝具に発生するヒョウヒダニ・ツメダニ類など、家庭内に生息するダニとは種類が異なります。マダニ類は、比較的大型(吸血前で3ミリメートルから4ミリメートル)のダニで硬い外皮に覆われており、吸血すると10ミリメートルから15ミリメートルになります。なお、家庭内に生息するダニの多くは、0.5ミリメートル以下です。
日本でも全国的に分布しており、主に森林や草地等の屋外に生息していて、市街地でも見られることがあります。
感染を予防するには
- マダニに咬まれないようにすることが重要です。特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては注意しましょう。
- 草むらや藪など、マダニが生息する場所に入る場合は、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用して肌の露出を少なくしましょう。
- 屋外活動後はマダニに刺されていないかを確認しましょう。
もしマダニに咬まれたら
マダニ類の多くは、人や動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いもので10日間)吸血します。
- 吸血中のマダニを見つけた場合は、自分で取ろうとせず、できるだけ医療機関(皮膚科)で処置しましょう。(無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残ってしまい化膿することがあります。)
- マダニに咬まれた後に、発熱等の症状があった場合は、医療機関を受診しましょう。
下の関連ファイルと関連リンクをご覧ください。
関連ファイル
関連リンク
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省ホームページ)(外部サイトにリンクします)
- マダニ対策による感染に注意しましょう(福岡県ホームページ)(外部サイトにリンクします)
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