中東呼吸器症候群(MERS)
更新日:2022年12月13日
中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)は、2012年に初めて報告された新しい種類のコロナウイルスによる感染症です。
これまで、主として中東地域で患者が報告されているほか、アメリカ合衆国やヨーロッパ(イタリア、英国ほか)、アフリカ(アルジェリア、エジプト、チュニジア)のほか韓国でも、中東地域で感染した人(輸入症例)もしくはその患者と接触した人の感染が報告されています。
感染経路について
感染経路は、正確には分かっていませんが、ヒトコブラクダが感染源の一つであると推定されています。その一方で、患者の中には動物との接触歴がない人も多く含まれており、家族間、医療機関における患者間、患者-医療従事者間など、濃厚接触者間での限定的なヒト-ヒト感染も一部報告されています。
症状・治療について
主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。MERSに感染しても、症状が現れない人や軽症の人もいますが、高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人では重症化する傾向があります。
また、現在、MERSに対するワクチンや特異的な治療法はありません。患者の症状に応じた治療(対症療法)になります。
予防のポイント
MERSの発生が報告されている地域へ旅行をする際には、以下のことにご注意ください。
旅行前
- 糖尿病や慢性肺疾患、免疫不全などの持病(基礎疾患)がある方は、MERSに限らず、一般的に感染症にかかりやすいので、旅行の前にかかりつけの医師に相談し、渡航の是非について検討してください。
渡航前に現地の最新の情報を検疫所ホームページ、外務省海外安全ホームページ、在外日本国大使館ホームページなどで確認してください。
旅行中
- こまめに手を洗う
- 加熱が不十分な食品(未殺菌の乳や生肉など)や不衛生な状況で作られた料理は口にしない。
- 果物・野菜は食べる前によく洗う、といった一般的な衛生対策を心がけましょう。
- また、せきやくしゃみをしている人、ラクダなどの動物との接触は可能な限り避けましょう。
旅行後
- 帰国時に発熱やせきなどの症状がある方は、空港内の検疫所へご相談ください。
- 帰国後14日以内に、発熱や咳などの症状がみられたら、直接医療機関には行かずに、事前に最寄りの保健所(北筑後保健福祉環境事務所電話番号:0946-22-9886)に連絡の上、中東地域に滞在していたことを告げてください。
- 症状がある間は、他者との接触を最小限にするとともに、手洗いとせきエチケットを実行してください。
下の関連リンクをご覧ください。
関連リンク
- 厚生労働省ホームページ(中東呼吸器症候群(MERS)について)(外部サイトにリンクします)
- 厚生労働省検疫所(中東に渡航する方へ <中東呼吸器症候群に関する注意>)(外部サイトにリンクします)
- 国立感染所研究所(MERSコロナウイルス)(外部サイトにリンクします)
- 外務省 海外安全情報ホームページ(外部サイトにリンクします)
お問い合わせ
健康課 健康推進係
窓口の場所:本庁1階
直通電話:0946-42-6649